ラタナ生誕祭(1月25日)

 T.W. ラタナ(1873-1939)はラタナ教会というキリスト教の教派を興すと共に、ワイタンギ条約不履行の不正義を訴え、マオリの権利回復に人生を捧げた人物。1924年の世界ツアーで日本に立ち寄った際に、中田重治牧師(ホーリネス教会)と深い親交を結んだ。中田重治はアイヌのキリスト教宣教師江賀寅三を支援した人物としても知られている。  

   ラタナの運動は政治的にも力を持ち、ラタナ系国会議員は1946年–1948年、1957年–1960年の労働党政権の誕生に大きな役割を果たした。ラタナ生誕祭は宗教的行事であるが、首相以下各政党の党首が参加するなど政治的色彩も濃く、多くのマオリやニュージーランド国民にとって重要な祭典である。